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第4回概要

【日程等】

会議の様子○開催日時:
平成25年6月21日(木)13:30~15:30

○場   所:
東京都庁第二本庁舎10階 210・211会議室

○参加団体:
東京都、大阪府、東京都町田市、愛知県、大阪府大阪市、東京都江戸川区、大阪府吹田市

【議題】

  1. 新公会計制度の導入検討、運用及び普及活動の直近の状況
  2. 構成員による連携した取組について

【議事内容】

会議は、冒頭、司会を務めた東京都の松田会計管理局長の挨拶から始まり、大阪府、大阪府大阪市、大阪府吹田市、東京都江戸川区、東京都町田市、愛知県及び東京都の出席者による挨拶と自己紹介がありました。その後、議題に沿って次のような内容の協議が行われました。

○新公会計制度の導入検討、運用及び普及活動の直近の状況

【大阪府】

・平成24年度決算に基づく財務諸表作成のための決算整理作業を行い、8月末に知事に提出した上で、9月中旬を目途に公表予定である。

・今秋には、財務諸表の分析活用に関する研修を予定している。

・大阪市及び吹田市は制度導入準備中ということで、大阪府の経験を踏まえ適宜協議している。

・府内その他の(複数)市からの個別の問合せや、県議会の訪問などもあった。

【大阪府大阪市】

・平成26年10月に制度試行実施、平成27年度から本格実施する。

・平成25年度予算でシステム開発費を計上し、大阪府のシステムを活用しながら財務会計システムの開発に着手する。

・開始貸借対照表作成に向け、工作物等の資産評価を開始する。

・平成27年度の本格実施に向けて、研修計画を策定する。

・事業別の財務諸表作成に向けて、事業単位をどのように設定するか検討中である。

【大阪府吹田市】

・平成24年6月に、大阪府の会計基準に基づく新公会計制度を平成26年度から導入することを決定し、大阪府の全面的な支援を受けながら、導入準備を進めている。

・今月初め、庁内全職員を対象に財務諸表の活用及び見方を中心とした内容の研修を実施した。今夏には幹部職員を対象とする研修を予定している。

・「行政の維新プロジェクト」という行政改革に取り組んでおり、その中の柱が公共施設の最適化である。その実現のために、新公会計制度の最大の特長であるストック情報及びフルコスト情報を最大限に活用していくこととしたい。

【東京都江戸川区】

・平成27年4月の導入に向けて、検討・準備を進めている。

・導入準備期間が2ヵ年ということで、平成25年2月に新公会計制度の導入検討委員会を立ち上げた。関係部署を集めた全庁的な検討体制で4月より本格的に動き出している。

・導入検討委員会では、公認会計士と東京都会計管理局がアドバイザーとして参加している。

・導入検討委員会の下に、会計基準検討部会、システム部会及び資産台帳整備部会の3つの部会を設置し、検討を進めている。

・今夏に、財務会計に関わる職員を対象に、専門家による研修を実施する予定である。

・現状は資産台帳の整備が課題で、正確な公有財産台帳の整備を進めていきたい。道路や橋りょう については、先般発表された「固定資産台帳整備の基本手順」に沿って整備していきたい。

【東京都町田市】

・平成24年4月に制度導入し、今年度初めての決算を迎えた。現在、決算作業を全庁的に実施している。

・財務諸表については、会計別のものに加え、120の課別財務諸表、154の特定事業別の財務諸表を 作成し、9月の決算議会の資料として送付予定である。

・課別事業別の財務諸表に組織のミッションを、非財務情報や事業別財務諸表にはコスト分析、費用対効果の分析や事業類型による財務構造分析といった情報を加えた上で、財務諸表を整理する。

【愛知県】

・平成21年度に策定した第五次行革大綱の中に、民間企業の会計手法を参考にした新たな公会計制度の導入が位置づけられたことに伴い、庁内の検討組織である新公会計制度整備検討委員会を設置した。東京都や大阪府から支援を受けつつ、制度やシステムの改修内容等について検討する。今年度から、新公会計制度推進会議と名称変更する。

・システムについては、新公会計制度に対応できるよう改修を終了し、平成25年4月から、全庁的に日々仕訳による試行運用を開始した。

・新公会計制度全体の推進を行う事業の所管を今年度より会計局に移した。

・開始貸借対照表の作成に向け、固定資産台帳の整備を全庁的に進めている。

【東京都】

・昨年12月に猪瀬知事が就任し、普及面では、前知事と同様連絡会議の取組に対して期待している。

・会計制度について、平成24年度決算から、賞与引当金を計上するように変更した。また、リース会計の導入検討に関する庁内状況調査を実施した。

・平成24年度の財務諸表公表は、例年通り9月を予定している。

・東京都会計制度改革研究会で取り纏めた「固定資産台帳整備の基本手順」を公表し、都内自治体向けに説明会を開催した。今後は、この手順をたたき台として全国統一した方法を作成していきたい。

・他団体への導入支援として、昨年度末より、江戸川区の検討委員会にアドバイザーとして参加し、 江戸川区より研修生1名を受け入れた。

・今年度、5回の視察希望があり、自治体議員や職員等に対し制度概要等を説明した。

各団体の発言後、新公会計制度導入の効果について、導入済みの大阪府や町田市を中心に意見交換を行いました。大阪府からは、アカウンタビリティの充実、町田市からは、セグメントで管理することで本来のコスト情報が明らかになってきた、といった意見が出ました。その後、総務省の「今後の新地方公会計の推進に関する研究会」の公表資料を使い、国の動向等について東京都から各団体に報告しました。

○構成員による連携した取組について

前回の連絡会議で合意した、連絡会議参加団体による連携した取組内容のうち、まず、首長向けパンフレットと導入ロードマップの資料案について事務局より説明があり、その後意見交換が行われました。以下のような意見が出され、今回示した資料案をベースに作成するという結論で合意しました。

今後、本年度より設置された実務担当者部会で調整し、取り纏め、8月を目途に完成させていくこととしました。

【大阪府大阪市】

・ロードマップの「よくある質問」における、職員に求められる知識について、システムに入力する階層と作成した財務諸表を活用する階層では求められる知識が違うので、その点も表記上考慮したほうがいいのではないか。

【大阪府】

・財務諸表の作成がルーティンワーク化しているため、自治体のトップの中には、自身の自治体が国の改訂モデル等による財務諸表を既に作成済みという事実を知らない方がいるかもしれない。そういった自治体に対しても、こうした国のモデルではなく、我々の方式による財務諸表作成の必要性を訴える構成にした方が分かり易いのではないか。

続いて、今年度開催するセミナーの開催概要案について、東京都と大阪府より説明がありました。

東京都では、平成25年11月19日開催(予定)とし、大阪府では、本連絡会議メンバーの協力も得ながら、来年1月頃の開催を検討していくことで合意しました。

○その他

司会より、財務諸表の活用についての意見交換が提案されました。東京都から、取組事例として事業別の他団体比較の試行についての紹介がありました。今後、活用については、実務担当者部会で秋以降に検討し、その状況を次回の連絡会議等で報告することとしました。

最後に、大阪府の福田会計管理者による挨拶をもって、会議は終了しました。

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